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ピアノ・レッスン本日休業! [音楽]

 neige821-img600x450-1163987837book_10662.jpg大学時代「ちくジー」と学生たちに慕われていた千蔵八郎先生の著書。出版されて15年以上も経ちますが、初めて読みました。そこに書かれているのは、とある音大非常勤講師であり、幼稚園児の母であるピアノ講師の日常を通して見たピアノレッスンをとりまく現実。主人公やその教え子たちがかつて生徒だったころとはすっかり変わってしまった時代に対する悩みやら愚痴やら。と言っても、私たち下々の者から見ればまだまだ甘いよ、って感じですが・・・。

 と、ここで私の本音を書き始めると、とてもブログで公開できないような内容になってしまうので、やっぱりやめておきます。ただ、これを読みながら、最初は、「現実はもっと厳しいよ〜、」とブツブツいいながら読んでいましたが、だんだんと千蔵先生がこの本を著した本心は、その現実に甘んじて妥協して生徒や親たちの言いなりになっている、私たち先生に対する警鐘なのではないか、と思うようになりました。「お前たち、本当にそんなんでいいと思っているのか?」「このまま堕落したレッスンをいつまで続けるつもりなのか?」「自分の理想とするレッスンを実現しようと努力しないのか?」と叱咤激励されているような気持ちになりました。

 時代に合わせてレッスンも変化するというのは、もちろん必要なことだと思いますが、だからといってピアノを弾くことの素晴らしさや、音楽をする楽しさ、それらを伝えていく喜びが変化するわけではありません。それらの私たちがもっとも大切にし誇りに感じている筈のことを、すっかり忘れて時代に迎合するようなレッスン、また、そうすることによってただ生徒数を確保し繁盛しているピアノ教室になることが、立派なことだとは思いません。自分に恥じないようなレッスンをしていなければ、ピアノの先生である意味がないと思います。

 そんな風に感じてしまいました。
と、格好いいことを書きますが、うちのピアノ教室の現実は、「あ〜発表会が成り立つのかしら?」[たらーっ(汗)]
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山田和樹さん ブザンソン優勝おめでとう! [音楽]

今日は嬉しいことと悲しいことがあった一日でした。

朝、まだ寝ているころ、1本のメールが届く。「和樹優勝!」ひえ〜。まじ〜??ホントにやったん???すげー====みたいな感じ。

すごい才能に恵まれながら、ここまで来るのは長い道のり。いつまで日本でモタモタしてるんだっ、早く海外に行っちまえ〜なんて言われながら、本当にじれったい歳月を過ごして。。。でも、今年は良いことがいっぱいあったね!世界のマエストロへの第一歩を踏み出した「かじゅき」本当におめでとう。心から嬉しいです。信じられない気分です。他人の成功ってちょっとした妬みとかがあったりするもんですが、彼に限ってはそんな気持ち、みじんもないです。たぶん、周りにいる人みんなそう。本当に愛され尊敬される指揮者だと思います。これからの活躍が楽しみ。

それに引き換え・・・お世話になった先生が先日亡くなられ、今日はお通夜でした。突然のことだった故、まだ存分にご活躍中でもあったからでしょう、参列者の多かったこと。こちらも未だ信じられないです。祭壇にはお花がピアノの形に飾られていてとても素敵でした。ピアノを愛した先生の生き方が象徴されます。彼女は上に立つ者として器の大きい方でした。人を巻き込むのがお上手で頼まれたら嫌とは言えないような、そんな方でしたが、色々な人(音楽家は一筋縄ではいかない人ばかりです!)を上手にまとめて、最後は自分で責任を取るから、というような男っぽいところもありました。まだまだやるべきことを残しての旅立ちで、心残りだったと思います。本当に残念なことです。
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トップランナー [音楽]

 先日、たまたまテレビをつけたら、NHKのトップランナーに、ヴァイオリニストの庄治沙矢香さん(字が違う???)が出ていたので、そのまま見ていました。彼女の演奏はたぶん聴いたことがあると思います。よくチラシでは見かけるから名前はもちろん知っているけど、あまり印象には残っていない・・・っていう感じ。あのくらいの年齢のそれなりに可愛いヴァオリニストはたくさんいて、それぞれがどこかのコンクールに優勝していてっていうキャリアも同じような感じなので、正直、区別がつかないんです(^^;

 でも、トップランナーでのお話を聞いていて、とても興味を持ちました。まだ若いのに(26歳!)とてもしっかりした考えを持っていて、表情も大人びていて、一見老けている(失礼)けど、笑うと結構可愛い。昔の五嶋みどりに似た感じだな、と思いました。演奏も2曲ありました。テレビだから分からない部分もあるけど、ふくよかな良い音をしていたと思います。本人が朗々と歌うロシアンボーイングに魅せられて、その先生に付いた、と言っていましたが、あれだけ太い音で歌うのは難しいと思います。ヴィオラのように深い音でした。で、技術は完璧!音色だけでなく、歌い方も自由で個性的でした。すごい才能なんだなあと思って、年下だけど尊敬出来る人って思いました。

 私もピアノをずっとやっていますけど、ああいう才能を目の当たりにすると、ああいう人が音楽をやるべきであって、私なんかがやっていたらいけないんだって落ち込んでしまいます。いい刺激を受けるっていうよりは、なんか溜め息ばかり出てしまいます。。。(> <)
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東工大 お昼のエントランスコンサート [音楽]

大岡山の東工大キャンパスで、お昼のエントランスコンサートというのがあり、友達が出演したので行ってみました。

東工大と言えば、日本の頭脳。秀才の集う所として興味があったし、東工大には、古いベヒちゃんがあるというのも知っていたので、それを使うということで興味がありました。

いやー、とにかく広い広い!!!ちょっとしたニュータウンみたいです。東工大出身者によれば、駅3つ分だとか。こじんまりとした専門大学を想像していた私としてはとにかくびっくり。コンサートの行われる西9号館という所まで(割と大岡山の駅からは近い)HPで大体の場所を把握していたものの、キョロキョロとしながら迷いながらたどり着きました。

090716_1306~01.jpg090716_1301~01.jpgコンサートはたった30分のもので、ちょっと物足りない感じもありましたが、かなり頻繁に行われているみたいで、良い事ですね。出演者が集客していたので、50人ほどでしょうか、椅子がほとんど埋まっていました。ベヒちゃんは、かなり湿気にやられていたのか、普段から手入れされていないのか、高音が鼻づまりみたいでかなり弾きづらそうでした。残念!せっかくの銘器を所有しているのだから、最高の状態で最高の音を聞かせてほしいです。ベヒちゃんらしい高音のいぶし銀的な片鱗はありましたが、演奏していたピアニストも「こんな楽器だから」と言っていて、そんな風に思われてしまうなんて心外。ベヒちゃんを広める会会長としては(笑)、やはり手入れには細心の注意をしてほしいと願わずにはいられません。せめて、除湿器くらい付けましょうね。

でも、こういったコンサートは久しぶりでしたが、やはりいいもんだな、と思いました。プログラミングとかには気を使いますが、ある意味、啓蒙活動として、必要な活動ですから、たまには私もやりたいなあなんて思いました。
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仙川アベニューホール [音楽]

 7月にオープンした新しいホールを見学に行ってきました。新しい、と言っても、元々桐朋学園の持ち物で、学内で使われていたものを、一般に公開するということらしいです。

 
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私がホールを選ぶときのポイントは、まず、ピアノ。こだわりのピアノが置いてある所でないと興味が沸きません。そういう意味で、このホールは、私が今、もっとも感心のある「FAZIOLI」というイタリアのピアノが常設されている日本で初めてのホールということなので、超、興味があるわけです!

 090710_0921~01.JPG「FAZIOLI」というのは、ピアノメーカーとしては新しく1980年代くらいに創業した会社です。数年前にピアノを探していたときに、その名前を知りました。当然、興味がありましたが、その頃は、日本で目にする機会はなく、また値段もバカ高いし、自分の持ち物にするという可能性はありませんでした。昨年くらいに、田町にショールームがオープンしたらしく、私も行ってみたいなあとは思っていたのですが、まだです。でも、何と私の知っている人で既に行った人が2人もいて、1人は、その時の写真(社長とのツーショット)を送ってくるし、1人は「社長がコンチェルトの伴奏をしてくれて、試弾してきました。」って言ってくるし、いいなあ~~~と。そういうエピソードを聞くと、ファツィオリ社としても、日本を新たなマーケットとしてかなり力を入れているんでしょうかね。

 090710_0920~01.JPG確か、前に仕入れた記憶が間違っていなければ、このピアノの売れない時代に、敢えてグランドピアノしか作らないと言うんですよ。尋常ではありませんね。そして、4本目のペダルがある、というのです。ひえ~!足は2本しかないし、未だに2本しかペダルのないピアノも世の中に蔓延っているというのに、その4本目は何をするの~?って思ったら、鍵盤が少し下がるというのです。つまり打鍵の距離を近くすることで、音色と音量を変えるというわけですかね。アップライトのペダルと同じ原理です。通常のグランドのウナコルダは鍵盤がずれますが、それに比べると、幾らか音色の変化が緩やかな気がしました。なので、非常に自然な感じで変化させることが出来るかもです。と言っても、何か曲を弾いたわけではないので、よく分かりません。ただ、家のピアノにない機能をいきなり本番で使うというのはためらわれるので、実際の演奏にはなかなか活かせないかもしれません。このピアノを使ってたくさんリハーサルが出来れば良いのですが。

 090710_0921~02.JPGそれ以外の特徴としては、想像していたよりもずっとまろやかな音が出るということです。まろやかと言ってもベーゼンのような音とも違います。素直な感じ(?)フレームがシルバーだったりするので、メタリックな音がするのかと思いきや、そうでもありません。意外とモーツァルトとか合いそうね、と一緒に行った方と話しました。低音の豊かさと高音の伸びやかさがバランス良いので、ベーゼンのように、低音から高音へとどうつなげるか、といった苦労はないような気がします。写真には岩崎淑先生と藤井一興先生のサインが入っていますが、ちょっと光ってしまって見づらいです。

 090710_0929~01.JPG場所が仙川というちょっと外れた地域にあるのが難点ではありますが、駅からは近くて迷うことなく行けるし、客席数といい雰囲気といい、申し分ないです。写真は舞台から見た客席です。分かりづらいと思いますが、ピアノと同じ曲線をしています。というわけで、ここで何か出来れば良いな、と思います。
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続・辻井伸行さん [音楽]

 辻井さんのCDを買ってきました。どうせ売り切れだろうと思いきや、意外と山積みになっていて簡単に手に入りました。佐渡さんの指揮によるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、テレビでオーケストラの方からの拍手が鳴り止まなかったと言っていた例のアレです。
  
 その曲1曲(約30分強)のCDとメイキングとショパンのおまけ付きDVDという異例の組み合わせで3000円、結構えげつない商売するな、という印象でしたが。家に帰って早速CDを聴いてみると、私の知っているこの曲ではなかった、というのが正直な感想。異様に遅いテンポで始まった序奏は、そのうねりみたいのが何とも人の心をえぐるような感じがして、いつも聞いているメロディとか和声とかと全然違う部分が聞こえる感じ。それが良いのか悪いのかは分かりません。爽やかに、ヴィルトゥオーゾ的に、おーすごいぞー!みたいな高揚感みたいのを求めて聞いたら、それは得られないと思います。たまたま昨年、ラフマニノフの映画を見たから、彼の苦悩みたいのも何となく想像できたし、時代的にもロシアという国は暗い冬の時代でしたでしょうから、そういう意味では、あのピアノの音は正にロシアの音、ラフマニノフの内面の音なのかも知れません。辻井さんという人のキャラクターは、ちょっと見た感じ、明るくて、天真爛漫というか、素直な心みたいのが前面に押し出されているようですが、その実、人間の内側の核心の部分にストレートに踏み込んでいける才能を持っているのかもしれません。
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辻井伸行さん [音楽]

 今週は、盲目のピアニスト辻井伸行さんがヴァン・クライバーン国際コンクールで優勝したという話題で盛り上がっていました。私は、彼の名前はもちろん知っていましたが、まだ実際に演奏を聴いたことがありません。実は・・・「盲目の」というハンディがあるから話題になってるだけじゃない???って色眼鏡で見ていました。

 というのも、別の盲目のピアニスト(彼もとても有名ですが敢えて名前は伏せておきましょう)の演奏を聴いた時に、あまりの音の汚さに途中で気持ち悪くなってしまった経験があるのです。でも、その曲はベートーヴェンの「皇帝」で30分くらいかな、演奏時間があるので、とにかく早く終わってくれないかと願うばかりでした。確かに、盲目でありながらピアニストとしてのレパートリーを身につけるというのは素晴らしいし、大変な努力にも感服するけれど、もしも盲目でなかったなら、このピアノでは通用しないだろうなあ、と思ったものです。だから、辻井さんもまたそんな類いの人だろうと勝手に決めていました。

 けれど、コンクールで優勝したとなると、やはり単なる話題性だけではないのかなあと思ったりして、でも何しろ、聴いたことがないから何とも言えないのですが。今日のニュースでかなりの時間を割いて特集をしていました。その中には演奏のシーンもありましたが、録画ではやはり音の美しさは伝わらないので判断できません。でも佐渡さんが「彼は音の美しさで勝負している」とコメントしていたので、ちょっと期待しています。CDが出るらしいので買ってみたいと思っています。

 それにしても、先生である横山幸雄さんの情熱には感動しました。彼の才能に惚れ込んで、中学生の時から教えているらしいんですが、右手と左手のパートを別々に録音して、その他にfとかpとかというのを言葉で録音して、独自の教材を作っているそうです。横山さん自身も演奏活動その他でお忙しいのに、わざわざそんな手間のかかることをしてまで育てたいのか、とビックリしました。それほどの素晴らしい才能なんでしょうか。。。とにかくまずはCDを聴いてみて、コンサートにも足を運びたいけれど、当分の間はミーハーな人たちで即日完売なんでしょうね(^^;


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東響 ドイツレクイエム [音楽]

 東京交響楽団の特別演奏会に行ってきました。(サントリーホール)

 何故、行ったかというと、本プロがドイツレクイエムだということ、そして、更に前プロで「ピアノと歌曲、語りで綴るシューマンとクララ・シューマンの世界」というのをやる、というので、二重に美味しいと思ったからです。

 でも、結果、うーん、かなり不満の多い演奏会でした。何と言っても前プロで檀ふみが出しゃばり過ぎ。私は、元々壇ふみは大っ嫌いなんですが、やはり今日もその気持ちに拍車をかけるものでした。あの原稿はもちろん彼女が書いたものではないでしょうから、彼女に罪はないのかも知れません。でも、とにかく内容はくだらないし、語り口調は品がないし。「ピアノと歌曲、語りで綴るシューマンとクララ・シューマンの世界」という表題は偽りです!檀ふみオンステージにピアノと歌曲の応援出演って感じでした。ディナーショーならあれでも良いのかも知れません。でも、いやしくもサントリーホールでの「演奏会」なんだから、やはりメインは音楽であるべきで、そこに少し親しみを添える程度の品の良いおしゃべりがあれば良いのです。彼女の知ったかぶったおしゃべりなんて聞きたくないです。それにその内容ですが、クララを誉めたいのかけなしたいのか全く分かりませんでした。クララの良さよりも悪さの方が印象に残ってしまうのです。とにかくあの語りは失敗!

 そして、せっかく伊藤恵さん、菅英三子さんという大御所が来ているのに、ステージ上で何十分も待たせるなんて失礼です。もっともっと彼女たちの“演奏を”たくさん聞きたかったです。とは言え、その2人の演奏も・・・・?って感じでしたが。伊藤恵さんは、私は好きなピアニストです。少なくとも人間的には尊敬出来る方だと思っています。彼女と舞台女優の伊藤何とかさんというW伊藤でシューマンの朗読とピアノの音楽物語みたいのをやった時にも聴きにいきましたが、(ブログでも書きました)その時は、とても素晴らしい舞台でした。お二人のシューマンに対する並々ならぬ想いが伝わってきたし、内容もよく練られていました。(エピソードってただ知っていることを並べただけじゃ、だから何?って言われちゃいますね。そのことを通じて何を伝えたいのかがきちんとなければいけないです。今日の語りにはそれが全く感じられなかったけど、前に見たW伊藤の時にはちゃんと感じられました。)でも、確かその時にも思ったような気がするし、他の時もそうだったけれど、伊藤恵さんのピアノってやはりタッチに問題がある気がします。せっかくいい音楽をしているのに、フォルテになった時に突然固い音がするのです。いつもあまり良い席で聞いていないのでそのせいもあるのかな、と思いますが。もう少し伸びのある音が聞きたいと思います。

 菅さんの歌もあんまり待たされ過ぎたからか、イマイチでしたね。まあ、待たされ過ぎとかっていうストレスには強そうなタイプだから、あまり関係ないでしょう。うーん、オーケストラで歌う時にはあまり感じないけど、たった一台のピアノで伴奏しているのに、声が飛んで来ないんですね。何ででしょう?調子悪かったのかな、とも思うけど、本プロのドイツレクイエムの時は大丈夫だったから、立ち位置とかかな。よく分かりません。歌詞はほとんど聞き取れませんでした。それと伊藤さんとのアンサンブルもイマイチ。2人は音楽性の方向がまったく違うと思いますね、タイプとして。それにたった5分程度の演奏だから、きっと今日チョロっと合わせただけなんだと思います。伊藤さんが(さすがに彼女はシューマンのプロフェッショナルだから)彼女の音楽で持って行こうとしても、菅さんはデンとして動かないって感じの演奏でした。

 そんな訳で、ほんのちょっとの音楽なのに、なが〜〜〜い前プロがやっと終わり、念願のドイツレクイエム。合唱は東響コーラス。指揮はユーベル・スダーン、バリトン甲斐栄次郎、ソプラノ菅さん。割と速めのテンポであまりロマンティッシュになり過ぎず、スタイル重視な感じの演奏でした。それはそれで良いのですが、指揮者の指示にもう少し合唱が音色で反応できると良いなと思いました。発声とかまとまりとかはさすがの東響コーラスでノンプロの社会人ばかりの集団とは思えないくらい、パートが1つに聞こえてソプラノもとても歌いにくいのにほとんどぶら下がったりすることもなく出ていました。それに男声が充実していて(人数が)うらやましい限り。ずーっと見ていたら知っている人が出てて、あら?あの人、東響コーラスに入ってるんだ〜とかなりぴっくりしました。毎公演オーディションで選抜と聞いているのに、彼が選ばれるんだって思ったら、ちょっと大したことないかもって失礼ですけど思っちゃいました。女声にも知っている人が出てるはずだけど、どこにいるのか判別出来ず。

 1、7曲目のハープと、3曲目のフーガのティンパニは個人的にはもうちょっと目立ってほしかったです。6曲目のフーガに至る推進力はかなり凄かったです。速いテンポで作っている意味があった。フーガも速くて大変そうでしたが、よく付いて行ってた。ほんとに死にそうに大変なはずなのに、全然余裕っていう感じの歌い方をしていたので、あの体力はどこから来るのだろう??と思ってしまいました。

 そして、やっちまったです!6曲目が終わったらパラパラ・・・と拍手が。ご丁寧に消え入るような声でブラボーまで。おいおい、やめてくれ。曲を知らないんなら、最初に拍手をしようなんていう大それた真似はやめてね。それで集中力が欠けてしまったのか、7曲目の大事なところでホルンがヘこり、あちゃちゃ〜と思ったら、ソプラノのアンサンブルが乱れ、ちょっと大変なことになってしまいました。そして、7曲目も速いテンポと割と大きめな音量だったんですが、それは私の趣味としてはいただけません。確かに出だしとかフォルテなんですけどね、でももう少し繊細にやって欲しかったな。全体としてあまり癒されない結論になってしまい、あれなら確かに6曲目で終わった方が良かった、7曲目は蛇足だなんて言われても仕方ないかもって思いました。7曲目を書いたことがブラームスの失敗だった(あるいはしつこい奴だ)って思われてしまうのは、ブラームスのせいじゃなくて、演奏のせいなんだって確信しました。私は、こないだまでは4曲目が一番好きだったけど、ここ2ヶ月ほどは7曲目が一番好きに変わりつつあるので、7曲目はやはり心が解放され慰められ癒され、静かに終わりたいです。

 それなのに、それなのに・・・またやってくれたんです、誰かが!最後の音が終わってまだ指揮者が手を完全に降ろしていないのに拍手した奴が!!もう、今日の聴衆は何てレベルの低い奴らなんだって本当にむかつきました。そんなわけで、演奏はまあまあかなあっていう程度で最後の拍手で気持ちをぶち壊されて帰ってきました。

 外に出て、アークヒルズをぐるりと一周して、美しい桜を眺めて帰ってきました。とても見事な枝振りで、ずっと並木になっているので、とてもゴージャスな分量があるのに、ほのかにライトアップされているんですが、それがとても品が良くて、都会の中のオアシス的なすごく洗練された感じがしました。そう、人間に例えれば、「本当のお嬢さんとはああいうもんだ」みたいな雰囲気。それで幾分癒されて帰ってきました。
(携帯を忘れて行ったので、写メールは出来ず、残念)
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リリカイタリアーナ「愛の妙薬」 [音楽]

 安井寿磨子展に行った後は、日暮里サニーサロンでリリカイタリアーナという団体の「愛の妙薬」を観ました。ずーっと前にちょっとの間、一緒に仕事をしていた友人が出演するので行ったのですが、毎年、ご案内をいただいたり年賀状のやり取りをしながら、全く行けていなくて、かれこれ15年近く経ってしまいました!

 顔、忘れちゃったな〜とか思いながら行ったのですが、「全然変わってないね〜」「○○ちゃんも全然変わってないよ〜」ってな感じで、ちょっと嬉しい再会でした。ホントに全く変わっていなくてびっくり!!

 舞台はとても小さな会場でセットとかもほとんどない状態でしたが楽しめました。
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ツィメルマン&チョン・ミョンフン [音楽]

 だいぶ時間が経ってしまいましたが、日曜日にサントリーホールにて、東フィルの演奏会に行ってきました。久しぶりにあんな凄い演奏会を聴いた!っていう感じ。あの場にいられた幸せというか、凄い場面に接したというか、とにかく非常に緊張感(集中力)の高い演奏でした。たぶんライブでなければ、あの緊張感は伝わらないと思います。もちろん、それに付随して、演奏の精度も高かったです。
 チョン・ミョンフンの私の中のイメージは、もっとクールな人かと思っていたのですが、かなりの力演。また、ヴィオラのトップを弾いていた女性も、ものすごい熱演でビックリしました。あんなに熱いヴィオラ奏者を見たことがない。。。演奏中に弓の毛が一本ダラ〜んとなることがありますよね、それをちぎっては投げ、ちぎっては投げ、して弾いていました!
 前半のコンチェルトは、ツィメルマンのために作曲されたという曲。初演ではなかったようですが。それは、ピアノと他楽器とで同じモチーフを掛け合っていくのですが、最初、シロフォン(マリンバ?)で♪ティラティラティラ〜っと始まり、同じことをピアノで♪ティラティラティラ〜と受けると、ピアノがシロフォン(マリンバ?)の音に聞こえるんですね。また、他の楽器でやるとその楽器に聞こえ、そうやって色々な楽器が次から次へとモチーフを奏でると、それぞれ全て同じ楽器のように聞こえ、そう書くと音色が1つでつまらないと思われそうですが、決してそうではなくとても多彩なんです。それなのに、バラバラ感がなくてキラキラ感はあって・・・という感じ。ツィメルマンの腕はもちろんですが、オーケストラの個々の奏者の力量が相当あると思いました。そんなわけで、ひたすら凄いなあ・・・・と思いながら目が♡、みたいな。
 演奏会終了しても、お客さんがなかなか帰らず、一度ひっこんだオケの方たちが再び舞台上に出て来て何度もカーテンコール、その後も指揮者だけが何度もカーテンコール。そんな演奏会は初めてです。


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