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ショパンの音楽記号〜その意味と解釈〜 [音楽]

110429_0918~01.JPG 「ショパンの音楽記号〜その意味と解釈〜」という本を読みました。こういった解説書の類いはせっかく買っても期待とは大きく違うことが多いのですが、この本は以前読んだ「心で弾くピアノ」のセイモア・バーンスタイン氏の著書だったので、大丈夫と確信して買いました。

 果たして期待通り!しかも「ショパンの」と書いてあるにもかかわらず、一般的なことをふまえた上での解釈で、納得のいくものでした。cresc.とdecresc.という表記と日本で「松葉」と呼ばれている(本の中ではヘアピンと呼ばれている)記号、学校ではどちらも「だんだん強く」「だんだん弱く」と教えられるが、本当にそうなのか??彼はヘアピンにはテンポルバートの意味が含まれていると言います。確かに、譜例を見てみると無意識にそう弾いているなあと思い当たる部分がたくさん。そう言えば、私はアッチェレしたり、ブレーキをかけたりするという印に、矢印(→、←)を使います。その「矢」の部分だけを書いたらヘアピン記号になりますね。妙に納得してしまいました。

 それとか、ペダルを踏む箇所は良いのですが、放す箇所の記号(アスタリスクと言うらしい)についての考え方も非常に参考になりました。今まで、「おかしいな〜、ま、いっか〜」と見なかったことにしていたことが多かったです。

 そんなに専門的な内容ではないので、ちょっとピアノの心得のある方(そして譜面通りに弾くことだけにとらわれず、音楽的な表現について感性のある方)なら充分に理解できるので、ぜひ皆さんに読んでいただきたいです。そして、多くの方が、自分の感性と楽譜に忠実にという2つの矛盾に板挟みになりながら、表現を追求するという楽しさを味わっていただきたいと思います。
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