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2005年ドイツ旅行−5 [ドイツ旅行記]

<4/8>フランクフルト(ムジークメッセ)

 今日は、ムジークメッセに行くこと、夜はオペラを見ること、この二つでOK。幕張の5倍くらいあるという広い会場に、ありとあらゆる音楽に関するものが展示されている。とにかく広いし、どこから何を見ていいかも分からないし、何度も言うようだけれど案内が不親切なのですぐに迷ってしまう。しかしありがたいことに私が一番興味がある「ピアノ」の展示は1フロアだけ、しかもメインゲートを入ってすぐのホールなので、まだ疲れる前に迷うことなく見ることが出来た。

 ホールに入ると真っ先の一等地に我がベヒシュタインのブースが広々ととられている。ちょっと誇らしい気分だ。でも、いつも弾いているピアノは後回しにして、あまり触る機会のない他のメーカーを探索しに行く。ブリュートナー、ファツィオリなどは少し期待外れな感がする。閑散としているブースは中国系のメーカーだ。試しに触ってみる。はい、さようなら。日本のメーカーからもいくつか出展しているが、ヤマハのブースは見当たらないなあ。でもヤマハのピアノは何カ所かに置いてあるから触ってみる。「いつもの音がする」という感想がぴったり。他には、スタインウェイとベーゼンドルファーも出展していなかった。王者のお二方にはそんな必要はないのかしらん。

 え~っと、シュタイングレーバーはどこかなと探す。一番興味のあるピアノ。やはり素晴らしい!小さいサイズでありながらこの低音の伸びは他のどこも真似できないのではないか。人気のあるブランドなのか、1台しかないフルコンはいつも誰かが触っていてなかなか空かない。しばらく粘ってみたが無理そうなので諦める。しかし、セミコンを弾いた限りこのメーカーの良さは小さいサイズにありそうな気がする。お部屋が狭いけどグランドピアノが欲しい方はどうぞ。(ただし500万円用意してね。)

 もう一つ、意外なところで素晴らしかったのはザイラーです。きらきらした音でありながら下品ではなく伸びもありタッチも適度に軽くて、モーツァルトなど弾いたらさぞかし似合いそうな音質だがが、それだけにとどまらず、ダイナミックな表現も出来そうだ。ザイラーというのは日本では名前は聞くけれど実物はあまりないのではないかな。もっともっと入って来たらいいと思うけれど、もしかしたら、日本の気候にはあまり馴染まない楽器なのかもしれない。

 C.ベヒシュタインは、3大メーカーと言われながら、もう少し庶民的と言うか、まだまだこれから変わろうとしていると言うか、とても謙虚な姿勢を感じます。また実際ピアノの性能、商品のラインナップの豊富さを見ても、他の追随を許さないという貫禄があった気がします。(多少の身びいきは入っているかも知れませんが。)今回メッセを見学した結果、私がこのピアノを選んで良かったと確信を持てたことは、はるばる日本からここまで来た甲斐が大いにあったと思います。

 ピアノ以外の展示では楽譜のコーナーと(チャーチ)オルガンが楽しかったです。ドイツの子供のピアノ教材や音楽絵本、子供の歌本などは、とてもカラフルで素朴で愛嬌がありました。メッセの性格上、購入することが出来なかったのが残念でなりません。

05051121.P5110009.jpg(後日、インターネットで購入した子供向けの絵本。とてもカラフル。ショット社のHPから注文すると、即送られてくる。実は、CD付きを頼んだのが手違いでCDなしが届いてしまったりということがあったのだが、泣き寝入りせずに、簡単なドイツ語でメールを送ったら、また即CDのみ送られて来た。すこぶる気分がいい。日本語に訳された同じ本が売ってるのだが、そこはそれ、やはりドイツ語だと気分が盛り上がるし、聞き取りの練習にもなる。)

 夕食は昨日と同じ店に行く。イタリー系っぽいお兄さんがとても愛想よく迎えてくれるが、その笑顔とは裏腹に、あまり相手にはされていないなという感じもした。
 昨日、肉を食べっぱぐれたので今日こそ、と思い、「肉(Fleisch)はどれですか?」と訪ねたら「全てFleischだ」と言う。「昨日これを頼んだら魚でした」と言いたいが言えない。電子辞書で調べてみたら、料理では魚肉も含めて「Fleisch」と言うらしいことが分かった。ドイツに来て「ウィーン風」を頼むのもナンだと思ったが、Wiener Schnizzelを注文。昨日に引き続きSpargelがめちゃくちゃ美味しい!シュニッツェルももちろん美味しいが、何しろ小柄な私には(?)量が多い。しばらくするとたぶんメッセ帰りだろう多国籍ビジネスマン6人連れがやって来た。

 オペラはマイン川のほとりの劇場で行う。お店からは少し距離があるが、地下鉄に乗るより走って行った方が早いと判断する。日本のガイドブックの地図はとても分かりやすいので迷うことなく到着。何とか開演には間に合ったが、「Garderobe(クローク)にコートを預ける」っていうのは今日もお預けだ。せっかく1オイロを用意してあったのに。

 今日のオペラは椿姫です。舞台も近くとても観やすかった。でも字幕は上の方に出るので、字幕を読もうとすると天井の方ばかり見ることになってしまうので諦めた。幸い、よく知られたオペラなので筋は分かる。ハンブルクシュターツオーパーより数段レベルが高いと感じた。また演じている人も国際色豊かだった。ジェロモンを歌った人の声が素晴らしかった。顔は日本人ぽいが恰幅も良いし、あの朗々とした声は日本人ではないだろうと思ったら案の定、韓国人だった。海外に行くとたぶん彼らの方が我々日本人よりも数倍たくましく生きているのだろうと思う。

 どうして日本人はダメなのだろうか・・・。日本は鎖国していた時代が長かったので、ヨーロッパにまだ2世3世というのはほとんどいないだろう。自分が志しを立てて移住をした人か、せいぜいあちらで家庭を持って子供がそろそろ大人になった、くらいな程度ではなかろうか。「日本人の顔をしているけれども父も母も大陸で生まれ、自分も日本に行ったことはない」みたい人が出て来た時に、少し事情が変わってくるのかなと思ったりした。

〈4/9フランクフルト〜ベルリン〉を読む→
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